梅雨のカビは風邪の症状を引き起こす?咳はアレルギーの可能性も...
2016/07/15
梅雨の時期は、気温の変化が激しくて体調を崩しやすいですよね。
ちょっとだるかったり、微熱や咳などの症状が続いたりして風邪かな~と思って市販薬を飲んでも、なかなか治らずに長引いたりします。
そんな梅雨の時期の風邪と思われる症状の中には、カビが原因で起きる病気もあります。
今回は、カビが原因で起きる風邪に似た病気やアレルギーをまとめました。
梅雨に多いカビが原因の風邪に似た病気とは?
梅雨の時期に多くなる病気は、風邪と同じような症状の出る夏型過敏性肺炎(夏型肺炎)です。
夏型過敏性肺炎は、カビを吸い込むことによって起こるアレルギー性の肺炎です。
夏型過敏性肺炎(夏型肺炎)の症状
夏型過敏性肺炎になると風邪とさほど変わらない、次のような症状がでます。
・咳や痰が出る
・発熱や頭痛がある
・体がだるい
梅雨に入ってから咳がひどくなったり、風邪にしては症状が長引くという時は夏型過敏性肺炎の疑いがあります。
そのため、そのうち治るだろうと放置してしまう人が多いのですが重症化すると肺機能が低下して些細なことで息切れしたり、呼吸困難を引き起こしたり、COPDと呼ばれる慢性閉塞性肺疾患になってしまうこともあります。
夏型過敏性肺炎の原因は?
夏型過敏性肺炎の原因は、 カビの一種であるトリコスポロン です。
温度が20℃以上、湿度が60%以上になると活動をはじめ高温多湿になるほど繁殖するので、真夏を中心にして6月から9月くらいにかけてが特に注意を必要とする時期になります。
夏型過敏性肺炎の特徴は?
夏型過敏性肺炎は風邪と同じような症状なので、気づかないことが多いですが風邪と見分ける時の特徴としては、自宅を離れると症状が落ち着くことです。
勤めている人の場合は職場にいるときは調子がいいのに、帰宅すると咳が出るケースもみられます。
ただし、慢性化して肺の機能が弱ってくると原因となるカビがなくても咳が出やすくなってきます。
梅雨のカビが原因で起こる咳には注意!
カビの種類によっては、夏型過敏性肺炎と同じように風邪に似た発熱や止まらない咳の症状がでる、アスペルギルス症(感染症)になる場合もあります。
アスペルギルス症(感染症)とは?
アスペルギルス症は、 カビの一種であるアスペルギルス を吸い込むことが原因で起きます。
アスペルギルスは部屋の中にもフワフワと漂う普通のカビで、人間が少々吸いこんでも通常は免疫で排除できるのですが、健康状態や環境によっては健康な人でもアスペルギルス症になることがあります。
アスペルギルス症は肺に炎症を起こす感染症ですが、他の器官にまで感染が広がってしまうと重い症状に結びついたりもします。
そして、抗生物質が効かないという性質があるので医師の診断が必須です。
梅雨のカビが原因で起こるアレルギー症状
梅雨のカビが原因で起こるアレルギー症状は他にもあり、中には風邪を引いた時のような症状もあるので注意が必要です。
・のど(呼吸器)の症状
呼吸器のカビアレルギーは「アレルギー性咽喉頭炎」や「アレルギー性気管支喘息」があります。
これらには咳や痰、のどのイガイガや痛みなどの症状があります。
口から入り込んだカビが唾液と一緒になって奥へと入っていき、扁桃腺の粘膜に付着して免疫作用が働くと炎症の反応を起こすことが原因で起きます。
呼吸により気管支まで到達した場合は、気管支の粘膜に付着し乾いたような咳が出ます。
・鼻の症状
鼻の中にカビが入り込むと「アレルギー性鼻炎」が起きます。
症状としては、くしゃみや鼻水、鼻づまりです。
鼻の穴から入り込んだカビが穴の表面にある粘膜に張り付くと、カビを鼻から外に出すために体の免疫反応が機能して、くしゃみや鼻水と鼻づまりを起こします。
・目の症状
カビが目に入り込むと「アレルギー性結膜炎」を引き起こすことがあります。
これは目のかゆみ、目やに、ごろごろする、涙が出るなどの症状が起きます。
目の表面に潤いをもたらすタンパク質が溶けて、カビの胞子が結膜に到達すると免疫反応で炎症を起こし、まぶたの裏側がかゆくなり眼がかゆいように感じます。
まとめ
●梅雨のカビが原因の風邪に似た病気は、夏型過敏性肺炎(夏型肺炎)である
●梅雨の時期に咳が続く場合は、アスペルギルス症(感染症)の可能性もある
●梅雨の時期には、カビが原因で起こるアレルギー症状が様々あるので注意
これらを引き起こさないためにも、カビの予防と対策が重要になります。
もし心当たりや感染の疑いがあるようでしたら、すぐに病院に行って医師の診断を受けたほうがいいですよ。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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